清水寺奉納舞台:自らの芸を天に捧げる、ということ
ファッションブランドAURATiER(オーラティエ)が国宝清水寺を貸し切り、プロデュースする奉納舞台「魂のリトリート 流水紋と生きる」のチケットお申し込みが開始になりました。
この奉納舞台のチラシ・サイト・プレスリリースの執筆を担当させていただきました。
基子さんがやろうとしている舞台は、ひと言で説明するのがとても難しいです。
ファッションブランドがプロデュースするけれども、「ファッションショー」ではない。
世界的なバレエダンサーや篠笛奏者が出演されますが、観客を楽しませる「ショー」でもない。
そんな舞台のことを、文字数が限られたチラシや、じっくり読んでほしいサイトや、取材をしてもらうためのプレスリリースに、それぞれの目的にあった文章に落とし込むのは、なかなかに頭を悩ませました。
基子さんはご自身の「言葉」を持っている方なので、私の役割は、その言葉の温度を変えず、媒体に応じて伝わりやすいように編集すること、です。
「こうでな、ああでな、そんでこういうふうになってな・・・」溢れるようにお話される基子さんの熱をそのままに、伝わる文章にする、という仕事は、思考というより「感じる」ことを要します。
基子さんの熱がぐるっと体内をめぐって、パソコンに向かう手を通じて文字を打つ、という感じです。
そこに、冷静さも情熱も併せ持つデザイナーのKOZUEさんが、鋭い指摘をくれながら、二人でいろいろ考えてたどり着いたこれらの制作物は、本当に愛おしいものになりました。
今日、清水寺の英玄和尚の法話会に参加してきたのですが、そこに当日舞台に立たれる瑞流人(みずるびと)のみなさんが集合されていました。
法話会のあと、みなさんと当日のイメージをしながら境内を巡ったり、
お茶をしたりしたのですが
基子さんが、心から信頼する人たちに囲まれて本当に嬉しそうで、「魂が喜ぶ」ってこういうことなんだなぁと思いました。
理由とかよく分からないけれど、やりたいから、やる!
自分の魂が喜ぶことをやる!
基子さんがやろうとしていることは、とてもシンプルで、それゆえにハチャメチャです。
でもそこに不思議とご縁がつながって集まってくる女性たちがいて、できあがっていくんですよね・・・・・・
世の中って面白いな、と思います。
この奉納舞台に関わる人たちは、舞台に立つ人、私のような裏方も含め、「自らの芸を天に捧げる」という気持ちで関わっています。
神様に捧げても恥ずかしくないライティング・・・・・・できたんじゃないかな、と思います。
このチラシやサイトが、「私、清水寺に呼ばれているな」と感じる人に届けばいいな、と思います。
こういうのって、「遠いな」「日程がな」「家族がな」と思ってためらっていたとしても、行くべき人は、その「行かない理由」がするするとなくなっていくんですって。
不思議だけど、私もその感覚、分かります。
ぜひ、チラシやサイト、覗いてみてください。
そして、呼ばれていると感じた人は、お越しくださいませ。